
みなさま、こんにちは。ゆたか内科・内視鏡クリニック 院長の髙田 裕(たかだ ゆたか)です。
開院してから2週間が経過しました。初めてお会いする地域のみなさまはもちろんのこと、西神戸医療センターで担当させて頂いていたみなさまにもご来院頂いて、大変うれしく思っております。
当クリニックは予約がない方も受診可能ですので、是非お気軽にご来院ください。インターネットやアプリで予約が取りづらい方は、お電話で予約をお取りできますので、ご遠慮なくクリニックまでご連絡ください。
さて、この「ゆたかブログ」では病気の基礎知識や最新の医療情報、そして日々の診療の中で私が大切にしている考え方などを、わかりやすくお伝えしていきたいと考えています。
専門的な内容もできるだけかみくだいて、「読んで少し安心できる」「納得して受診できる」ような内容を目指しています。
初回のテーマは「プラセボ効果」についてです。
目次
- 「プラセボ効果」とは
- 「プラセボ効果」の一例~コロナワクチン臨床試験~
- 「プラセボ効果」と「医師-患者関係」について
「プラセボ効果」とは
みなさま、「プラセボ効果」をご存じでしょうか。テレビなどでも時々取り上げられているので、ご存じの方も多いかもしれません。この「プラセボ」という言葉自体はラテン語の「placere(喜ばせる)」という言葉に由来するものです。
18世紀後半に医学教育者ウィリアム・カレン氏が、真の薬の効果よりも患者を安心させる(喜ばせる)ために処方する薬(偽薬)を「プラセボ」と呼んだことが医学的な意味での始まりとされ、医療の領域ではプラセボ=偽薬といった意味で用いられています。
そして「プラセボ効果」とは、有効成分が入っていない偽薬でも、患者が「効く」と思い込むことで、実際に症状が改善する現象を指す言葉として用いられています。
とくに、良い効果がでることを「正のプラセボ効果」、悪い効果(副作用)がでることを「負のプラセボ効果」や「ノセボ効果」といったりします。
「プラセボ効果」の一例~コロナワクチン臨床試験~
新しいお薬が開発されたとき、その有効性や安全性を調べるために臨床試験(いわゆる「治験」)が行われます。この臨床試験では、新しいお薬(本物のお薬)とプラセボ(本物のお薬の成分が入っていない無害な偽薬)が比較されます。
この二つのお薬は外見上全く同じに作られており、投与する側も投与される側も、どちらのお薬かわからないように試験が行われます(ランダム化二重盲検比較試験)。そして、本物のお薬が投与された群では効果があったがプラセボが投与された群では効果がなかった、という2群間の差から新しいお薬の有効性が確認されます。
多くの方が接種された新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験について、複数の臨床試験をまとめた報告(JAMA Netw Open. 2022 Jan 4;5(1):e2143955.)があります。
この報告によると、45,380人の参加者(プラセボ(偽薬)投与群22,578人、ワクチン(真薬)投与群22,802人)において、初回投与後、プラセボ投与群の35.2%もの人たちが全身性副作用を経験し、頭痛(19.3%)と疲労(16.7%)が最も多かったとのことです。
つまり、本来無害であるプラセボ(偽薬)を投与された被験者にも、何故か副作用のような反応が多く認められていたのです。
これはワクチンに対する嫌悪感や不安感が原因で発生した、負のプラセボ効果(ノセボ効果)が大きく関与していたのではないかと分析されています。
「プラセボ効果」と「医師-患者関係」について
このプラセボ効果、ノセボ効果は臨床試験だけではなく、実際の日常臨床でも大切であると私は考えています。
よくわからないお薬を処方されたり、よくわからない検査・治療を受けることで、ノセボ効果のような良くない作用や、本当の良い効果を得られなくなってしまう可能性があるのではないでしょうか。
このようなことを防ぐために私が診療において日々気をつけていること、それはそのお薬や医療行為(検査・治療)がなぜ必要なのか、それによってどのような効果や副作用(合併症)があるのか、何を調べてその結果がどうであったか、丁寧に説明することです。
説明を聴いて納得、そして信頼して検査や治療を受けて頂く。そのような医療者と患者さんの信頼関係が、治療を成功させるために非常に重要で大切なことであると考えています。
みなさまも受診される際には、疑問に思われたこと、不安に思われていることを是非私たちにお伝えください。
みなさまの身近なクリニックとして、しっかりと貢献して参ります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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みなさまの身近なクリニックとして、一般内科(生活習慣病)や予防接種、健康診断も行っております。様々な健康の不安に対応いたします。
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