
みなさま、こんにちは。
開院から半年が経ちました。多くの患者さまにご来院頂き、4月1日の開院から9月30日までの半年間で、内視鏡検査件数が530件(上部:310件、下部:220件)となりました。
しかし、まだまだ多くの方に内視鏡検査を受けていただきたいと考えています。
そこで今回は胃カメラ(上部内視鏡検査)ついてお話しします。
目次
- 胃カメラ(上部内視鏡検査)とは
- 鼻から・口からの胃カメラの違い
- 鎮静剤を用いた「鎮静内視鏡」について
胃カメラ(上部内視鏡検査)とは
胃だけでなく、食道や十二指腸も調べる検査です
胃カメラは、先端に小さなカメラがついた細い管(内視鏡スコープ)を口や鼻から入れ、消化管の内側を観察する検査です。
正式には「上部(消化管)内視鏡検査」といいます。「胃カメラ」という名前ですが、胃だけでなく、食道・胃・十二指腸を続けて観察できます。
消化管の表面である「粘膜」の色や形の変化、炎症、潰瘍、ポリープなどがないかを確認し、病気の発見や診断につなげます。
胃カメラを行う目的
たとえば、胃の痛みや胸やけ、食べ物のつかえ感、貧血などがある場合に、その原因を調べます。逆流性食道炎、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、食道がんや胃がんなどの診断に役立ちます。胃炎・胃潰瘍・胃がんなどの原因になる「ピロリ菌」の存在を確認するのにも、必須の検査となります。
また必要に応じて、カメラから小さな「鉗子」という道具を出して、粘膜の一部を少量採取し、顕微鏡で詳しく調べる「生検」を行うこともあります。
バリウムを用いた「胃透視」の検査では、精密に粘膜の状態を観察することは難しく、また生検はできません。ですから、胃の精密検査としては、胃カメラを唯一の検査としてお勧めしています。
「胃カメラはつらいもの」と感じて、検査をためらっている方もいらっしゃるかもしれません。検査方法や鎮静剤の使用を相談することで、負担を軽減できる場合があります。
鼻から・口からの胃カメラの違い
当院で使用している内視鏡スコープ
当院では、鼻からの検査にも対応できる細い内視鏡スコープを使用しています。
下の写真は、実際に使用しているスコープと綿棒を並べたものです。身近なものと比較すると、太さをイメージしていただきやすいと思います。

ただし、検査の受けやすさは、スコープの細さだけで決まるものではありません。鼻の通り道の広さ、のどの反応、緊張の程度などによっても異なります。
経鼻と経口では、カメラの通り道が異なります
鼻から入れる方法を「経鼻内視鏡」、口から入れる方法を「経口内視鏡」といいます。
どちらも食道・胃・十二指腸を観察する検査ですが、のどに届くまでの経路が異なります。

鼻からの検査では、舌のつけ根を刺激しにくい経路を通ります。
口から入れる「経口内視鏡」
マウスピースをくわえ、口からスコープを入れる方法です。鼻の通り道が狭い方でも受けられます。
一方、舌のつけ根やのどの奥への刺激によって、「オエッ」となる反応が起こることがあります。歯磨きで奥のほうに歯ブラシが触れたときの反応を思い浮かべると、わかりやすいかもしれません。
この反応の強さには個人差があり、のどの麻酔や、必要に応じて鎮静剤の使用で負担を減らします。
鼻から入れる「経鼻内視鏡」
細いスコープを鼻から入れる方法です。舌のつけ根を刺激しにくいため、口からの検査に比べて「オエッ」となる反応が起こりにくいことが特徴です。
鎮静剤を使わずに受けたい方にとっても、選択肢のひとつになります。
ただし、鼻の痛みや圧迫感、鼻血が生じることがあります。鼻の通り道が狭い場合には、口からの検査に変更することもあります。「鼻からなら、必ず苦痛なく受けられる」というわけではありません。
鼻からの検査では、事前に鼻の準備を行います
経鼻内視鏡では、いきなりスコープを鼻に入れるわけではありません。まず、鼻の麻酔などの前処置を行います。
当院では、その前処置として、鼻に細く軟らかいチューブを入れ、鼻の通りやすさを確認します。
このチューブは「ネラトンカテーテル」と呼ばれるもので、胃カメラ本体ではありません。

準備の段階で痛みが強い場合には、我慢せずお知らせください。鼻の状態を確認しながら、検査方法を検討します。
鼻と口、どちらを選べばよいのでしょうか?
「前回、口からの検査で吐き気が強かった」「鼻から入れたときに痛かった」など、過去の経験をお伝えください。
ご希望だけでなく、鼻の状態や検査の目的なども踏まえて、方法を選びます。また、「口からか、鼻からか」と「鎮静剤を使うか」は、別の選択です。 鎮静剤についても、あわせてご相談ください。
鎮静剤を用いた「鎮静内視鏡」について
鎮静内視鏡とは?
鎮静内視鏡とは、薬を使って不安や緊張をやわらげ、検査の苦痛を軽減しながら行う内視鏡検査です。
当院では、鎮静剤として主に「ミダゾラム」という薬剤を使用しています。
内視鏡検査前に、前腕(ひじから手首までの部分)に点滴をとらせて頂き、内視鏡検査直前に薬剤を投与します。
投与後、患者さんの反応を確認しながら検査を進めます。
ミダゾラムには、不安をやわらげ、眠気をもたらす作用があります。また、薬が効いている間の出来事を覚えていないことがあり、これを「健忘作用」といいます。
鎮静剤を使うメリット
検査への不安や緊張をやわらげられることが、大きなメリットです。
「胃カメラが怖い」「以前の検査がつらく、また受けるのをためらっている」という方でも、検査を受ける負担を軽くできる場合があります。
うとうとした状態で検査を受けたり、検査中の記憶があまり残らなかったりすることで、「気づいたら終わっていた」と感じる方もいます。
ただし、記憶がないことと、検査中にまったく苦痛がなかったことは同じではありません。 鎮静中も、患者さんの表情や体の反応を確認することが大切です。
「必ず眠れる」「完全に無痛」とは限りません
ミダゾラムの効き方には個人差があります。眠っているような状態になる方もいれば、ぼんやりしながら呼びかけに応じられる方もいます。
一般的な胃カメラでの鎮静は、手術の際の全身麻酔とは異なり、必ず完全に意識をなくすことを目指すものではありません。
また、薬を増やせば、その分だけ呼吸や血圧への影響も大きくなるおそれがあります。安全性を考えながら、薬の量を調整する必要があります。
鎮静剤のデメリット・注意点
① 呼吸や血圧に影響することがあります
呼吸が浅くなって血液中の酸素が減ったり、血圧が下がったりすることがあります。そのため、鎮静を行う際は、呼吸や酸素の値、血圧などを確認しながら管理します。
特に、ご高齢の方や、呼吸器・心臓・肝臓・腎臓などに持病がある方は、慎重な判断が必要です。服用中のお薬も含め、事前にお知らせください。
② 検査後に休む時間が必要です
検査が終わっても、眠気やふらつきが残ることがあります。十分に回復するまで院内で休んでいただくため、鎮静剤を使わない場合よりも、帰宅までに時間がかかります。
③ 当日は車・バイク・自転車を運転できません
ご自身では目が覚めたと感じても、判断力や反応する力に薬の影響が残ることがあります。
鎮静剤を使用する日は、ご自身の運転で来院せず、公共交通機関やご家族の送迎などをご利用ください。 当日は余裕のある予定を組んでおくと安心です。
不安やご希望をお聞かせください
鎮静剤は、胃カメラを受ける負担を減らすための選択肢のひとつです。一方で、薬を使わずに検査を受けたいというご希望も大切にしています。
ゆたか内科・内視鏡クリニックでは、これまでの検査経験や持病、ご希望を伺いながら、検査方法をご相談します。
「鼻と口のどちらがよいかわからない」「鎮静剤を使うか迷っている」という方も、遠慮なくお声がけください。
【まとめ】
胃カメラは、食道・胃・十二指腸を直接観察し、症状の原因を調べたり、がんなどの病気を早期に見つけたりするための検査です。
鼻から入れる「経鼻内視鏡」と、口から入れる「経口内視鏡」には、それぞれ特徴があります。また、ミダゾラムなどの鎮静剤を使うことで、不安や苦痛をやわらげながら検査を受けられます。ただし、薬の効き方には個人差があり、検査後の休息や、当日の運転を控えることが必要です。
大切なのは、ご自身の体の状態や希望に合った方法を選ぶことです。「以前の検査がつらかった」「初めてなので不安」という方も、遠慮なくお伝えください。
ゆたか内科・内視鏡クリニックでは、患者さんのお話を伺いながら、負担の少ない検査を一緒に考えていきます。
検査がご不安な方や説明を聴きたい方も、是非お気軽に受診ください。
神戸市西区で胃カメラ・大腸カメラをうけるなら、学園都市駅徒歩1分 ゆたか内科・内視鏡クリニック。検査が辛い・怖い方も麻酔を使って楽に受けて頂けます。胃カメラは鼻からの検査も可能です。大腸カメラは検査と同時にポリープ切除を行っています。
みなさまの身近なクリニックとして、一般内科(生活習慣病)や予防接種、健康診断も行っております。様々な健康の不安に対応いたします。発熱のある患者さんには、隔離された「発熱外来」で診察しており、感染症対策にも配慮しています。
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